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外壁の苔・カビは自分で落とせる?|表面の汚れは洗浄、再発・粉ふき・ひびは塗り替えのサイン

外壁の日陰側に苔や藻の緑色の汚れが広がった住宅の外観

本ページはプロモーションを含みます。

外壁の苔・藻・カビは、表面だけの汚れなら水洗いや洗剤で落とせることがあります。

一方で、落としてもすぐ戻る、壁を触ると白い粉がつく、ひびやシーリングの剥がれがある場合は、塗り替えを考える段階です。

本記事では、洗浄機・塗料メーカーの資料と気象庁の平年値をもとに、「洗えば済む場合」と「塗り替えのサイン」の見分け方をまとめます。

なお、「苔が落ちないから塗り替えが必要」と言い切れる公的な基準は、確認できませんでした。判断の目安として読んでください。

目次

外壁の苔・藻・カビは日陰と湿気で出る|北面・植栽・雨樋まわりを確認

植え込みと雨樋のそばで湿った外壁に緑の汚れが筋状に出ている様子
※画像はイメージです

苔・藻・カビが出る条件について、日本国内の公的な統計は見つかりませんでした。そこで、塗料メーカーであるNippon Paint(Malaysia)の英語の解説記事を参考にします。海外法人の記事ですが、壁の乾きにくさという考え方は、日本の住宅にも当てはめて確認できます。

この記事が、藻やカビの出やすい条件として挙げているのは次の点です。

  • 日光がほとんど当たらず、雨の後も壁が濡れたまま乾きにくい
  • 風通しが悪く、湿気や汚れがたまりやすい
  • 植物が湿気をためたり、雨樋の詰まりや越流で水が繰り返し流れたりする

同じ記事は、汚れやすい場所も挙げています。隣家との間や大きな木の裏の日陰の壁、庭や緑地に面した壁、雨樋や排水管の周辺、軒下の壁です。

自宅の壁を見るときは、次の3点を順に確認してみてください。

  1. 日が当たりにくい面(北向きの壁や、隣家との間の壁)に汚れが集中していないか
  2. 植え込みやフェンスが壁に近く、風が抜けない場所がないか
  3. 雨樋や排水管の周りに、筋状の汚れや水の流れた跡がないか

汚れが特定の面や場所に偏っているなら、壁そのものより「乾きにくい環境」が主な原因かもしれません。この場合は、洗浄だけでなく、植え込みの剪定や雨樋の掃除も組み合わせると再発の間隔が変わる可能性があります。

汚れの種類については、塗料メーカーの菊水化学工業のFAQ資料(外装編)が、汚れを「苔・藻」「カビ」「サビ」などに分けています。水洗いで落ちない場合は、汚れの種類に応じた市販の洗剤を使うと書かれています。

見た目だけで苔・藻・カビを区別するのは難しいことがあります。迷うときは、洗剤の表示で対象を確認するか、業者に壁を見てもらってください。

気象庁の平年値で見る「乾きにくい」地域|降水量・日照時間・湿度

雨に濡れた住宅街の通り(降水量や湿度の違いを考えるイメージ)
※画像はイメージです

壁が乾きにくいかどうかは、降水量だけでは決まりません。日照時間や湿度も関わります。そこで、気象庁の平年値(1991〜2020年)から、8つの観測地点の数値を並べました。

地点年間降水量年間日照時間年平均相対湿度
鹿児島2,434.7mm1,942.1時間70%
富山2,374.2mm1,647.2時間76%
新潟1,845.9mm1,639.6時間72%
秋田1,741.6mm1,527.4時間73%
福岡1,686.9mm1,889.4時間68%
東京1,598.2mm1,926.7時間65%
名古屋1,578.9mm2,141.0時間66%
高松1,150.1mm2,046.5時間67%

出典:気象庁「過去の気象データ」平年値(年・月ごとの値)。確認日:2026-10-19。

表から読み取れることは次のとおりです。

  • 年間降水量は鹿児島と富山が2,300mmを超え、高松は1,150.1mmで最も少ない
  • 日照時間は秋田が1,527.4時間で最も短く、新潟・富山も1,600時間台。日本海側の3地点が短い側に並ぶ
  • 相対湿度は富山が76%で最も高く、秋田73%、新潟72%と続く
  • 鹿児島は雨が多いものの、日照時間は東京とほぼ同じ水準

つまり「雨が多い地域」と「日が当たりにくい地域」は、同じとは限りません。鹿児島は雨量が多い地域、秋田は日照が短く湿度も高めの地域、というように条件の組み合わせが違います。

注意点があります。この表は気候の違いを示すもので、苔の出やすさを直接示す統計ではありません。同じ市内でも、南向きの壁と日陰の壁では乾き方が違います。

前の章の考え方に当てはめると、日照が短く湿度の高い地域では、日陰の壁が乾くまでに時間がかかる可能性があります。そうした地域にお住まいなら、年に1回ほど、北側や植え込みのそばの壁を見ておくと変化に気づきやすくなります。

雨の日数が多い月の目安は、外壁塗装の工期は何日?で気象庁の降水日数を使って比べています。

自分で落とす手順と注意|洗剤・ブラシ・高圧洗浄機

手袋をした手でやわらかいブラシを使い外壁の苔を洗っている様子
※画像はイメージです

表面の汚れだけなら、自分で洗って様子を見る方法があります。洗浄機メーカーのケルヒャー(Kärcher)と、菊水化学工業の資料から、共通する手順を整理します。

洗うときの手順

  1. 目立たない場所で試し洗いをして、外壁に問題が出ないか確認する
  2. まず水洗いをする。落ちなければ、汚れの種類に応じた市販の洗剤を使う
  3. 洗剤は、表示にある使用上の注意を守って使う
  4. 上から下へ向かって洗い、汚れが流れ落ちるようにする

菊水化学工業は、硬い毛のブラシや研磨剤入りの洗剤は避けるよう書いています。壁の表面を傷つけないための注意と考えられます。

洗剤は混ぜて使わないでください。2階以上の壁は、はしごや脚立での作業に転落の危険があるため、無理をしないでください。

高圧洗浄機を使うときの注意

高圧洗浄機は手早く洗えますが、外壁には向かない場合があります。ケルヒャーのページには、次の注意が書かれています。

  • 外壁材によっては、高圧洗浄ができないものがある。事前にハウスメーカーへ確認する
  • 欠けやひび割れがある箇所は洗浄を避ける
  • 塗装やコーキングが古い箇所は、水圧を落として洗浄する
  • 粉吹き、ひび割れ、シーリングの剥がれがある場合は劣化のサインなので、高圧洗浄は避け、早めにメンテナンスを行う
  • 隣家が近い場合は、水の飛散に備えて近隣へあいさつをする

ノズルと壁の距離は、資料によって書き方が違います。ケルヒャーは「20〜30cm位」、菊水化学工業は「外壁から30cm以上離す」としています。

数字が食い違うため、本記事では特定の距離をすすめません。お使いの機種の説明書と、外壁材メーカーの指示を優先してください。

粉吹きやひび割れ、シーリングの剥がれがあるなら、洗う前の段階で「塗り替えを考えるサイン」が出ています。次の章で見分け方を整理します。

塗り替えのサイン|再発・粉ふき・ひび・シーリングの剥がれ

指でなぞった外壁に白い粉がつき、ひびとシーリングの隙間が見える様子
※画像はイメージです

洗って済むか、塗り替えを考えるかは、壁の状態で判断します。次の表は、本記事で引用した資料と、確認できた範囲の整理です。

壁の状態見方次の行動の目安
洗うと落ち、しばらく再発しない表面の汚れの可能性植え込みの剪定、雨樋の掃除など、乾きにくい原因を減らす
洗ってもすぐ戻る乾きにくい環境が強い、または塗膜の状態が変わっている可能性業者に壁全体の点検を依頼する
手でなぞると白い粉がつく(チョーキング)ケルヒャーは「粉吹き」を劣化のサインとしている高圧洗浄は避け、早めに点検・見積もりを取る
ひび割れ・欠け・シーリングの剥がれがある同じく劣化のサイン高圧洗浄は避け、早めに点検・見積もりを取る

「洗ってもすぐ戻る」の行は、公的な基準ではなく、本記事での整理です。どの程度で再発したら塗り替えか、という数字の基準は確認できませんでした。

壁を触って白い粉がつくかどうかは、自分で確認できます。粉がつく状態の外壁は、洗浄より先に塗膜の点検が必要になることがあります。

塗り替えの時期そのものは、苔の有無だけでは決まりません。築年数や前回の塗装からの経過年数も含めて考えます。目安は外壁塗装は何年ごと?にまとめています。

塗り替えを検討するなら、症状の写真を撮っておくと、業者との話がスムーズです。撮る場所は、汚れの出た壁、粉がつく壁、ひびやシーリングの隙間の3点が目安です。

見積もりを取るときは、洗浄や下地処理の項目が書面にあるかを見てください。見積書の読み方は外壁塗装の見積書の見方、何社に頼むかは外壁塗装の相見積もりは何社?で扱っています。依頼の段取りは外壁塗装の見積もりの取り方が参考になります。

防藻・防カビ塗料は「生えるのを抑える」まで|塗装前の洗浄が前提

外壁にローラーで塗料を塗る手元(防藻・防カビ塗料の塗装のイメージ)
※画像はイメージです

塗り替えるなら、防藻・防カビをうたう塗料が気になるかもしれません。ここでは、日本ペイントの製品資料(ニッペ ファインウレタン U100)の記載を一例として確認します。他の塗料は、それぞれのメーカーの資料で確認してください。

資料の特長には、「藻・かびの発生を抑え、建物の美観と清潔な環境をまもります」とあります。ただし、「専用の低汚染形硬化剤を使用した場合に限ります」という注記が付いています。

施工上の注意には、次の内容があります。

  • 防藻・防かび効果は、繁殖を抑制するものである
  • すでに繁殖している場合は、下地処理として除去および殺菌処理をしてから塗装する
  • 旧塗膜に発生した藻・かびは、洗浄などで除去して清浄な面にする。付着阻害を起こすおそれがある

この記載から読み取れるのは、次の3点です。

  • 防藻・防カビの性能は「発生を抑える」もので、「生えない」という意味ではない
  • 条件付きの性能の場合があり、塗料名だけでなく、組み合わせる材料まで確認が必要
  • すでに生えている壁は、塗る前の除去・殺菌が前提になる

性能の年数や効果の程度は、資料に数値がある場合だけ、その範囲で受け取ってください。ここでは年数や効果は断定しません。

業者に確認したいことを、次にまとめます。

  1. 提案された塗料の仕様書に、防藻・防カビの記載があるか。条件の注記はないか
  2. 塗装前の洗浄・除去・殺菌の工程が、見積書や工程表にあるか
  3. 苔が出る原因(植え込み、雨樋、風通し)への対策を、一緒に説明してもらえるか

3つ目は、塗り替えても環境が同じなら、汚れが戻る可能性があるためです。塗料の性能と環境の改善は、組み合わせて考えるのが現実的です。

苔を理由に、その場での契約をすすめられた場合は、一度立ち止まってください。断り方と確認手順は外壁塗装の訪問販売はその場で契約しないにまとめています。

外壁塗装の費用と工事内容を、まず比較して確認

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※契約前に工事内容と補助金の条件をご確認ください

【関連】お住まいの地域の助成金・業者情報を調べる

丘陵を背にした住宅街を上から見た風景(地域ごとの気候のイメージ)
※画像はイメージです

気象庁の平年値で比べた地域のうち、当サイトの地域ページがある都道府県を並べます。助成金の制度や業者の情報は、自治体ごとに違います。

助成金は、工事の内容や自治体ごとに条件が違います。制度の全体像は、外壁塗装の助成金は使える?にまとめています。

お住まいの地域の助成金・塗装業者を調べる

外壁塗装の助成金は市区町村ごとに条件も受付時期も違います。当サイトでは44都道府県・201市区町について、自治体の公式資料で制度を確かめ、気候の平年値・住宅統計・塗装工事業の許可業者とあわせて掲載しています。

よくある質問

窓辺で資料とノートを前に外壁の相談内容を考える後ろ姿
※画像はイメージです

苔・藻・カビは何が違いますか?

見た目だけでは区別がつきにくいことがあります。菊水化学工業の資料は、汚れを「苔・藻」「カビ」「サビ」などの種類に分け、種類に応じた洗剤を使うよう書いています。種類が分からないときは、洗剤の表示で対象を確認するか、業者に壁を見てもらってください。

高圧洗浄機を自分で使っても大丈夫ですか?

外壁材によっては、高圧洗浄ができないものがあります。ケルヒャーは、事前にハウスメーカーへ確認するよう書いています。ひび割れや粉吹き、シーリングの剥がれがある壁には、高圧洗浄は避けるとされています。

苔が目立たない外壁の色はありますか?

色によって苔が生えにくくなるという公的な根拠は、確認できませんでした。苔の出やすさは、日当たりや乾きにくさに左右されると考えられます。汚れの目立ちやすさは色や艶で変わるため、塗料メーカーのカラー見本を、実際の外壁に当てて確認すると判断しやすくなります。

新築から数年でも苔は出ますか?

条件に当てはまれば、築年数にかかわらず出る可能性があります。参考にしたNippon Paint(Malaysia)の記事は、条件として日当たりと乾きにくさを挙げており、築年数は条件に入っていません。ただし、苔がないからといって塗り替えが不要とも限りません。時期の目安は外壁塗装は何年ごと?を見てください。

業者に「苔があるから今すぐ塗り替え」と言われたらどうしますか?

その場で契約せず、壁の状態の写真と、必要と判断した理由を書面でもらってください。苔の有無だけで時期は決まりません。別の業者にも見てもらうと比べられます。比べ方は外壁塗装の相見積もりは何社?が参考になります。

まとめ

外壁がきれいに維持された二階建て住宅の外観
※画像はイメージです

外壁の苔・藻・カビは、日が当たらず乾きにくい壁に出やすいと、塗料メーカーの記事は説明しています。まず、北側の壁、植え込みのそば、雨樋の周りを確認しましょう。

表面の汚れは、試し洗いをしたうえで、水洗いや洗剤で落とせる場合があります。硬いブラシや研磨剤は避け、洗剤の表示を守ってください。

高圧洗浄機は、外壁材によっては使えません。粉吹き、ひび割れ、シーリングの剥がれがある壁には、避けるのが安全です。

洗ってもすぐ戻る、粉がつく、ひびや剥がれがある場合は、塗り替えの点検を考える段階です。防藻・防カビ塗料は「抑える」性能で、塗る前の除去・殺菌が前提になります。

気象庁の平年値は、地域の気候の違いを知る手がかりです。苔の出やすさそのものを示す数字ではないので、自宅の壁を実際に見て判断してください。

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この記事を書いた人

「外壁塗装の見積もりガイド」運営者。株式会社アクセス・リンク代表取締役で、(社)全日本SEO協会の認定SEOコンサルタントとしても活動しています。外壁塗装を考え始めた方が、見積もりや助成金、業者選びで迷わず判断できるよう情報をまとめています。記事は国土交通省・国民生活センター・気象庁・各自治体の公式資料を原文で確認して作成し、出典と確認日を明記しています。特定の業者をすすめるのではなく、複数社の見積もりを同じ条件で比べるための判断材料を届けることを大切にしています。

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