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外壁塗装の時期は、月や季節より、気温・湿度・雨の条件で選びます。文部科学省のサイトに掲載された建築工事の仕様書には、気温5℃以下、湿度85%以上、降雨のおそれのあるとき、強風時は、原則として外部の塗装を行わないという趣旨の定めがあります。
「何月がいちばんよい」と決める公的な資料は、今回は確認できませんでした。そこでこのページでは、気象庁の平年値(1991〜2020年)を使い、札幌・新潟・東京・福岡の月ごとの冷え込みと雨の日の数を並べます。あわせて、梅雨入り・梅雨明けと台風の接近数も示します。
ここでの読み取りは当サイトの整理で、天気は年ごとに変わります。実際の日程は、お住まいの地域と業者の工程で決まります。
結論|時期は「条件を避けられる月」を地域ごとに選ぶ

外壁の塗装は、塗料が乾くまでの間の天気に左右されます。時期を考えるときの要点は、次の3つです。
| 確認点 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 天気の条件 | 気温5℃以下、湿度85%以上、降雨のおそれ、強風時は、原則として外部の塗装を行わない。 | 文部科学省掲載の建築工事の仕様書(18章 塗装工事) |
| 雨の多い時期 | 梅雨は、平年で6月上旬から7月中旬ごろ(北陸・東北は少し遅い)。台風の接近は8〜9月が多い。 | 気象庁 2020年平年値 |
| 冷え込み | 日最低気温の平年値が5℃以下の月は、地域で大きく違う(札幌は11〜4月、福岡は1〜2月)。 | 気象庁 2020年平年値 |
この3つを重ねると、梅雨・台風・厳しい冷え込みを外した春や秋が候補になる地域が多くなります。ただし、東京では12〜2月に雨の日が少ないなど、地域によって事情は違います。
劣化症状が出ているときは、季節を待つより先に点検を受けるほうが安全です。症状の見分け方と塗り替えの目安は、外壁塗装は何年ごとかで整理しています。
塗装を行わない天候の条件|仕様書の「5℃・85%・降雨・強風」

文部科学省のサイトに掲載された建築工事の仕様書(18章 塗装工事)の「18.1.6 施工管理」に、天気の条件が書かれています。原文は次のとおりです。
- 塗装場所の気温が5℃以下、湿度が85%以上、または換気が適切でなく結露するなど塗料の乾燥に不適当な場合は、原則として、塗装を行わない。やむを得ず塗装を行う場合は、採暖、換気等の養生を行う。
- 外部の塗装は、降雨のおそれのある場合及び強風時には、原則として、行わない。
この仕様書は、建築工事の標準的な仕様を示した資料です。戸建て住宅の契約に、そのまま適用されるとは限りません。ただし、天気の条件を考えるときの目安になります。
仕様書には、気温が何℃以上、といった上限は書かれていません。暑い時期の基準は、今回確認した資料では見つかりませんでした。塗料ごとの施工条件は製品の仕様書で決まるため、使う塗料の条件は業者に確認してください。
5℃・湿度85%の条件は、冬の記事でも取り上げています。くわしくは外壁塗装は冬でもできるかをご覧ください。
月別に比べる|冷え込みと雨の日の数(札幌・新潟・東京・福岡)

気象庁の2020年平年値(1991〜2020年)から、4地点の月ごとの値を並べました。日最低気温は、その月の1日ごとの最低気温の平均です。雨・雪の日は、日降水量1.0mm以上の日数です。雪の日も含みます。
| 月 | 札幌 | 新潟 | 東京 | 福岡 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 日最低気温(℃) | 雨・雪の日(日) | 日最低気温(℃) | 雨・雪の日(日) | 日最低気温(℃) | 雨・雪の日(日) | 日最低気温(℃) | 雨・雪の日(日) | |
| 1月 | -6.4 | 18.3 | 0.1 | 21.1 | 1.2 | 4.5 | 3.9 | 9.3 |
| 2月 | -6.2 | 16.0 | -0.1 | 16.8 | 2.1 | 5.2 | 4.4 | 8.8 |
| 3月 | -2.4 | 13.9 | 2.4 | 15.5 | 5.0 | 9.2 | 7.2 | 10.1 |
| 4月 | 3.4 | 9.6 | 7.0 | 11.5 | 9.8 | 9.5 | 11.5 | 9.7 |
| 5月 | 9.0 | 8.5 | 12.7 | 10.1 | 14.6 | 10.1 | 16.1 | 8.6 |
| 6月 | 13.4 | 7.5 | 17.7 | 9.5 | 18.5 | 11.6 | 20.3 | 11.6 |
| 7月 | 17.9 | 7.7 | 21.8 | 12.5 | 22.4 | 10.5 | 24.6 | 11.0 |
| 8月 | 19.1 | 9.5 | 23.3 | 10.0 | 23.5 | 7.9 | 25.4 | 9.8 |
| 9月 | 14.8 | 10.2 | 19.0 | 11.8 | 20.3 | 11.0 | 21.6 | 9.7 |
| 10月 | 8.0 | 11.6 | 12.8 | 13.6 | 14.8 | 10.5 | 16.0 | 6.8 |
| 11月 | 1.6 | 14.6 | 6.9 | 17.7 | 8.8 | 7.4 | 10.6 | 8.5 |
| 12月 | -4.0 | 16.0 | 2.4 | 21.5 | 3.8 | 5.2 | 5.8 | 8.5 |
日最低気温は朝晩の冷え込みの目安で、塗装を行う日中の気温とは違います。5℃は仕様書の「塗装場所の気温」の値なので、ここでは冷え込みの強さを見る参考として使います。
日最低気温の平年値が5℃以下の月
- 札幌:11〜4月(4月は3.4℃)
- 新潟:12〜3月
- 東京:12〜3月(3月は5.0℃)
- 福岡:1〜2月(12月は5.8℃、3月は7.2℃)
同じ「冬」でも、地域で冷え込む期間が違います。札幌では11月から4月までと長く、福岡では1〜2月です。
雨・雪の日が少ない月と多い月
- 札幌:少ないのは6月(7.5日)・7月(7.7日)。多いのは1月(18.3日)
- 新潟:少ないのは6月(9.5日)・8月(10.0日)。多いのは12月(21.5日)・1月(21.1日)
- 東京:少ないのは1月(4.5日)・2月と12月(各5.2日)・11月(7.4日)。多いのは6月(11.6日)
- 福岡:少ないのは10月(6.8日)。多いのは6月(11.6日)
日本海側の新潟は、冬に雨・雪の日が多くなります。太平洋側の東京は、冬は雨の日が少ない一方で、朝の冷え込みがあります。11月の東京は、雨の日が7.4日で、日最低気温は8.8℃です。冷え込みと雨の両方が比較的おだやかな月といえます。
湿度は、月の平均で見ると4地点とも最大で79%(新潟の7月)でした。仕様書の85%は、塗装を行う時間帯の湿度の話です。月平均の湿度では、基準に当たるかどうかは判断できません。
梅雨と台風の時期|気象庁の平年値で見る

梅雨入りと梅雨明けの平年値は、次のとおりです。いずれも「頃」の日付で、年によって前後します。今回取得した平年値には、北海道の項目はありませんでした。
| 地方 | 梅雨入り(平年) | 梅雨明け(平年) |
|---|---|---|
| 東北北部 | 6月15日頃 | 7月28日頃 |
| 東北南部 | 6月12日頃 | 7月24日頃 |
| 関東甲信 | 6月7日頃 | 7月19日頃 |
| 北陸 | 6月11日頃 | 7月23日頃 |
| 東海 | 6月6日頃 | 7月19日頃 |
| 近畿 | 6月6日頃 | 7月19日頃 |
| 中国 | 6月6日頃 | 7月19日頃 |
| 四国 | 6月5日頃 | 7月17日頃 |
| 九州北部 | 6月4日頃 | 7月19日頃 |
| 九州南部 | 5月30日頃 | 7月15日頃 |
| 沖縄 | 5月10日頃 | 6月21日頃 |
台風の接近数の平年値は、地方ごとに次のとおりです。数値は、その月に地方へ接近した台風の月平均の数です。
| 地方 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 年間 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 0.1 | 0.2 | 0.7 | 0.7 | 0.2 | 1.9 |
| 東北 | 0.2 | 0.3 | 0.8 | 0.9 | 0.5 | 2.7 |
| 関東・甲信 | 0.2 | 0.4 | 0.8 | 1.2 | 0.7 | 3.3 |
| 北陸 | 0.2 | 0.5 | 0.7 | 1.0 | 0.4 | 2.8 |
| 東海 | 0.2 | 0.6 | 0.8 | 1.2 | 0.7 | 3.5 |
| 近畿 | 0.3 | 0.6 | 0.7 | 1.1 | 0.7 | 3.4 |
| 中国 | 0.2 | 0.6 | 0.8 | 1.1 | 0.3 | 3.0 |
| 四国 | 0.3 | 0.7 | 0.9 | 1.0 | 0.4 | 3.3 |
| 九州北部 | 0.3 | 0.8 | 1.1 | 1.1 | 0.4 | 3.8 |
どの地方でも、接近数が最も多いのは8月か9月です。関東・甲信、東海は9月が1.2で最も多く、九州北部は8月と9月が各1.1です。10月にも、関東・甲信と東海、近畿で0.7の接近があります。
梅雨や台風の時期に工事が重なると、雨で日程が延びることがあります。工程の組み方と雨天のときの扱いは、外壁塗装の工期は何日かで整理しています。
地域別の読み方|北国・日本海側・太平洋側・西日本

上の数値を地域ごとに読むと、次のようになります。これは当サイトの整理で、決まった基準ではありません。
| 地域の型 | 数値から読めること | 時期を考えるときの点 |
|---|---|---|
| 北国(札幌など) | 日最低気温が5℃以下の月が11〜4月。5〜10月は日最低気温が5℃を上回る。雨・雪の日が少ないのは6〜7月。 | 5〜10月が候補。冬の工事は条件を業者に確認する。 |
| 日本海側(新潟など) | 12〜3月は冷え込み、雨・雪の日も多い。5〜6月は雨・雪の日が約10日。 | 冬を外した5月以降が考えやすい。台風は9月が多い。 |
| 太平洋側(東京など) | 12〜2月は雨の日が少ないが朝は冷える。6月と9月は雨の日が多い。 | 11月は雨と冷え込みが比較的おだやか。 |
| 西日本(福岡など) | 冷え込むのは1〜2月だけ。10月は雨の日が少ない。6月は多い。 | 10月は雨が少ない。台風は8〜9月が多い。 |
夏は、日最高気温が30℃以上の日(真夏日)が多くなります。平年値では、東京の8月は22.6日、福岡の8月は24.9日です。札幌の8月は4.5日で、新潟の8月は18.5日です。暑さの上限を示す基準は、今回確認した資料にはありませんでした。夏に工事をする場合は、業者の暑さ対策と工程を確認してください。
苔やカビが出やすい北面や湿気の多い面の見方は、外壁の苔・カビは自分で落とせるかで、気象庁の降水量・日照時間・湿度の平年値と合わせて整理しています。
時期より先に確認すること|劣化症状と、契約を急がせる勧誘

時期の話は、「いつ塗るか」だけでなく、「いつまでに決めるか」と混ざりやすい点に注意が必要です。
国民生活センターのページには、訪問販売によるリフォーム工事で「契約をせかされて不要なリフォーム工事をした」という相談が寄せられていると書かれています。最近の事例として、「今日なら割り引く」と言われて屋根工事を契約した例も載っています。
同じページの相談件数(PIO-NETに登録された件数)は、2025年度で、訪問販売によるリフォーム工事が5,544件、点検商法が19,696件です。ここでの「リフォーム工事」は、屋根工事・壁工事・増改築工事・塗装工事・内装工事の合計で、外壁塗装だけの件数ではありません。
工事に向く時期は、天気の条件の話です。契約を急ぐ理由にはなりません。「今月中なら安くなる」と言われても、その場で決めず、見積書を持ち帰って比べてください。
- 工事の時期の希望があるときは、見積もりを頼む段階で伝え、着工できる日程を聞く
- 雨で日程が延びたときの扱いを、契約前に書面で確認する
- 助成金を使う場合は、申請の時期(契約前・着工前など)が自治体で違うので、先に確認する
依頼の段取りは外壁塗装の見積もりの取り方で、勧誘の断り方は外壁塗装の訪問販売の断り方で、助成金の申請の順番は外壁塗装の助成金で整理しています。業者の確かめ方は外壁塗装の業者選びをご覧ください。
【関連】お住まいの地域の助成金・業者情報を調べる

気温や雨の日の数は、地域で大きく違います。助成金の受付時期や申請の順番も、自治体ごとに違います。お住まいの都道府県のページで確認してください。
本文で使った地点には、札幌市、新潟市、福岡市のページもあります。
お住まいの地域の助成金・塗装業者を調べる
外壁塗装の助成金は市区町村ごとに条件も受付時期も違います。当サイトでは46都道府県・211市区町について、自治体の公式資料で制度を確かめ、気候の平年値・住宅統計・塗装工事業の許可業者とあわせて掲載しています。
- 北海道・東北:北海道(4市区町)/青森県(3市区町)/岩手県(1市区町)/宮城県(1市区町)/秋田県(1市区町)/山形県(1市区町)/福島県(3市区町)
- 関東:茨城県(12市区町)/栃木県(21市区町)/群馬県(10市区町)/埼玉県(18市区町)/千葉県(21市区町)/東京都(26市区町)/神奈川県(16市区町)
- 中部:新潟県(3市区町)/富山県(2市区町)/石川県(1市区町)/福井県(1市区町)/山梨県(1市区町)/長野県(2市区町)/岐阜県(1市区町)/静岡県(5市区町)/愛知県(8市区町)
- 近畿:三重県(3市区町)/滋賀県(1市区町)/京都府(2市区町)/大阪府(9市区町)/兵庫県(6市区町)/奈良県(1市区町)/和歌山県(1市区町)
- 中国・四国:鳥取県(1市区町)/島根県(1市区町)/岡山県(2市区町)/広島県(4市区町)/山口県(2市区町)/徳島県(1市区町)/香川県(1市区町)/愛媛県(2市区町)/高知県(1市区町)
- 九州・沖縄:福岡県(3市区町)/佐賀県(1市区町)/長崎県(2市区町)/熊本県(1市区町)/大分県(1市区町)/宮崎県(2市区町)/鹿児島県(1市区町)
よくある質問

外壁塗装は、何月がいちばんよいですか?
何月がよいと決める公的な資料は、確認できませんでした。仕様書の天気の条件(5℃以下・湿度85%以上・降雨のおそれ・強風時は原則行わない)と、お住まいの地域の気象データを重ねて考えます。多くの地域で、梅雨と台風の時期、厳しい冷え込みの時期を外した春や秋が候補になります。
梅雨や台風の時期は、避けたほうがよいですか?
避けるべきと決めた基準は、確認できませんでした。仕様書は、降雨のおそれのあるときと強風時は、原則として外部の塗装を行わないとしています。雨や風で作業ができない日が増えると、工期は延びやすくなります。延びたときの扱いは、契約前に確認してください。
冬でも外壁塗装はできますか?
仕様書は、気温5℃以下では原則として塗装を行わないとしています。ただし、やむを得ない場合は採暖や換気などの養生を行うとも書かれています。地域ごとの向き不向きは、外壁塗装は冬でもできるかで整理しています。
夏の暑い時期は、塗装に向きませんか?
暑さの上限を示す基準は、今回確認した仕様書にはありませんでした。真夏日は東京の8月で平年22.6日あります。夏に工事をする場合は、使う塗料の施工条件と、作業時間の組み方を業者に聞いてください。
時期によって、費用や業者の忙しさは変わりますか?
時期による費用や業者の忙しさの違いを示す公的な資料は、確認できませんでした。時期の希望があるときは、複数の見積書を同じ条件で比べ、着工できる日程も合わせて聞いてください。
まとめ

外壁塗装の時期は、季節の名前より、気温・湿度・雨の条件で選びます。仕様書は、気温5℃以下、湿度85%以上、降雨のおそれのあるとき、強風時は、原則として外部の塗装を行わないとしています。
気象庁の平年値では、梅雨は6月上旬から7月中旬ごろ、台風の接近は8〜9月が多くなります。日最低気温が5℃以下になる月は、札幌で11〜4月、福岡で1〜2月と地域で違います。東京では12〜2月に雨の日が少ない反面、朝は冷えます。
何月がよいと決める公的な資料は、確認できませんでした。工事の時期は、お住まいの地域の数値と業者の工程で決め、契約を急がせる言葉には、その場で答えずに見積書を持ち帰って比べてください。
出典・確認日
- 文部科学省 掲載の建築工事の仕様書「18章 塗装工事」(18.1.6 施工管理。気温5℃以下・湿度85%以上・降雨のおそれ・強風時の扱い)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shisetu/eizen/04032202/020/003.pdf 確認日:2026-11-02 - 気象庁「平年値ダウンロード」(2020年平年値 第5版。地上気象観測の月別値:日最低気温・日降水量1.0mm以上の日数・相対湿度・日最高気温30℃以上の日数、梅雨入り・明けの時期、台風の接近数。統計期間1991〜2020年)
https://www.data.jma.go.jp/stats/data/mdrr/normal/index.html 確認日:2026-11-02 - 国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」(2026年7月31日更新。相談件数は2026年5月31日現在)
https://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/reformtenken.html 確認日:2026-11-02

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