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「近くで工事をしていて、お宅の屋根が浮いているように見えた」「無料で点検します」と、突然訪問を受けることがあります。外壁や屋根の傷みが気になる状態でも、その場で点検を依頼したり、契約書へ署名したりする必要はありません。
国民生活センターは、無料点検をきっかけに高額な工事契約を勧める点検商法への注意を呼びかけています。必要な補修かどうかは、訪問した会社だけでは決めず、点検内容を書面で受け取り、別の事業者にも確認することが重要です。

まずは玄関先で断っても問題ありません
訪問者に不安をあおられても、すぐに判断する必要はありません。点検や契約を断るときは、理由を詳しく説明せず、短く繰り返すのが実用的です。
- 「今回は点検を依頼しません」
- 「家族と相談してから必要ならこちらから連絡します」
- 「見積もりは複数社から取る予定です」
- 「今日は契約しません」
訪問販売では、事業者は勧誘に先立ち、事業者名や勧誘目的などを明示する必要があります。名刺、会社名、所在地、連絡先を確認できない場合は、家の中へ入れないほうが安全です。屋根の上に上がる点検は、写真だけを見せられても撮影場所や時点を確認しにくくなります。緊急性を強調されても、まずは持ち帰って判断してください。
「今すぐ直さないと危険」と言われたときの確認順
雨漏りが実際に起きている、外壁材が落下しそうなどの緊急時は、安全確保を優先します。それ以外では、次の順番で情報をそろえると、不要な契約を避けやすくなります。
1. 指摘内容を写真と書面でもらう
どの面の、どの部位に、どのような不具合があるのかを確認します。「外壁が危ない」だけでは工事の必要性は判断できません。ひび割れ、目地の破断、塗膜のはがれ、雨樋の破損など、箇所ごとに写真と説明を残してもらいましょう。
2. 工事の緊急度を分ける
すぐに応急処置が必要なものと、見積もりを比較してから決められる塗り替え工事は分けて考えます。外壁塗装は、外壁面積、補修範囲、足場、塗料、付帯部によって内容が変わります。今日中の契約を条件にした値引きは、比較を妨げる理由にはなっても、工事の必要性を証明するものではありません。
3. 別の事業者にも同じ条件で見てもらう
比較先には、訪問会社の金額だけでなく、気になっている箇所と希望する工事範囲を伝えます。現地調査を受けたうえで、数量と仕様が分かる見積書を受け取ってください。複数社で説明が大きく異なる場合は、契約を急がず、写真・見積書・質問への回答を整理します。

見積書で確認したい7項目
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、見積書の工事箇所、数量、仕様、単価を確認するよう案内しています。「一式」だけで内訳が分からない項目は、内容を説明してもらいましょう。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 足場 | 面積、メッシュシート、設置費を含むか |
| 外壁塗装 | 塗装面積、下塗り・中塗り・上塗りの回数 |
| 塗料 | メーカー名、商品名、使用部位 |
| シーリング | 打ち替え・増し打ちの別、長さ、施工箇所 |
| 下地補修 | ひび割れ・浮き・さびへの処置方法 |
| 付帯部 | 雨樋、破風、軒天、雨戸などの範囲 |
| 追加費用・保証 | 追加になる条件、保証の対象と期間 |
見積書の数量が全社で違うことはあります。大切なのは、差が出た理由を説明できるかです。図面や実測にもとづく面積か、補修範囲はどこまでか、数量を「一式」とした理由は何かを質問してください。
契約してしまった場合のクーリング・オフ
訪問販売に該当する契約では、法律で定められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、書面または電磁的記録で申込みの撤回や契約解除(クーリング・オフ)ができる場合があります。契約場所や契約の経緯によって扱いが異なるため、迷ったら早めに消費生活センターへ相談してください。
クーリング・オフを検討する際は、契約書、見積書、名刺、訪問日時のメモ、写真、やり取りの記録を保管します。事業者から「工事を始めたので解約できない」と言われても、自分だけで結論を出さず、公的な相談窓口で契約内容を確認してください。
【関連】栃木県で地域の助成金・業者情報を確認する
工事の必要性を確認したあと、自治体の助成制度や地域の気候も確認すると、見積書で聞くべき内容を整理しやすくなります。
よくある質問
無料点検だけなら受けてもよいですか?
点検を受けること自体を一律に否定するものではありません。ただし、突然訪問した会社にその場で依頼すると、説明を比較する時間が取りにくくなります。気になる箇所があれば、自分で選んだ複数の事業者へ相談する方法もあります。
訪問販売の見積もりは必ず高いのですか?
金額だけで判断はできません。問題は、必要性、数量、仕様、追加費用の条件を十分に比較しないまま契約してしまうことです。別の事業者にも同じ条件で見積もりを依頼し、内容を比べてください。
8日を過ぎたら相談できませんか?
契約内容や勧誘の経緯によって確認すべき点があります。期間が過ぎた場合でも、書類とやり取りの記録を持って、消費生活センターなどへ早めに相談してください。
まとめ
突然の訪問で外壁や屋根の不具合を指摘されても、その場で契約する必要はありません。点検内容を写真と書面で残し、複数社の見積書で数量、仕様、補修範囲、追加費用を比べましょう。契約後であっても、訪問販売に該当する場合はクーリング・オフが使える可能性があります。
出典・調査メモ
- 消費者庁「訪問販売|特定商取引法ガイド」
https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/doortodoorsales/ 訪問販売の表示義務とクーリング・オフ制度を参照。確認日:2026年8月27日
- 独立行政法人国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」
https://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/reformtenken.html 突然の点検・リフォーム勧誘に関する注意喚起を参照。確認日:2026年8月27日
- 公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)「工事箇所、数量、仕様や単価を確認」
https://www.chord.or.jp/reform/basic_knowledge/point03.html 見積書の確認項目を参照。確認日:2026年8月27日

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