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高知県で外壁の塗り替えを補助してもらえるかどうかは、住んでいる市町村によって答えが変わります。県には外壁塗装そのものを目的にした補助はなく、外壁に関わる県の制度は「住宅断熱改修費補助金」です。この補助は県が市町村と協力して出す仕組みで、申し込み先は補助制度を設けている市町村になります。
県庁所在地の高知市は、その実施市町村の一覧に入っていません。市独自の一般リフォーム助成とまちなかリフォーム助成も平成28年度で終わっており、高知市の家の塗り替えは自己資金で計画するのが前提です。
このページは高知市から掲載を始めました。県内のほかの市町村は今後追加していきますので、それまではお住まいの市町村の住宅担当や環境担当の窓口で、制度の有無を問い合わせてください。
高知県・高知市・国の制度を外壁の工事で比べる
塗料を塗り替える工事と、外壁に断熱材を入れる工事に分けて、使えるかどうかを並べました。
| 地域 | 制度 | 塗り替えだけの工事 | 外壁の断熱 | 窓口・受付 |
|---|---|---|---|---|
| 高知県 | 住宅断熱改修費補助金 | 記載なし | 対象(1/3・120万円/戸まで) | 補助制度のある11市町村 |
| 高知県 | こうちの木の住まいづくり助成事業 | 対象外 | 記載なし | 県(令和8年4月1日から受付) |
| 高知市 | 住宅リフォーム助成事業 | 平成28年度で終了 | 平成28年度で終了 | なし |
| 高知市 | 住宅耐震改修費等補助金 | 記載なし | 記載なし | 建築指導課 |
| 国 | みらいエコ住宅2026事業 | 対象外 | 開口部と組み合わせて対象 | 登録事業者が申請 |
外壁にお金が出る可能性がある県の制度は断熱改修だけで、それも窓口の市町村に住んでいることが条件です。高知市内なら、外壁の断熱で検討できるのは国の事業に限られます。
県の住宅断熱改修費補助金は住所で使えるかが決まる
高知県土木部住宅課の「住宅断熱改修費補助金」は、既存の戸建て住宅(専用住宅)の断熱リフォームを行う所有者などに出る補助です。補助額は補助対象経費の1/3で、1戸あたり120万円が限度、そのうち玄関ドアは5万円までとされています。対象になる経費は「天井・壁・床・窓等の断熱改修工事に直接かかる費用」で、外壁側の断熱材も含まれます。
主な条件は次のとおりです。
- 常に住んでいる所有者、または改修後に住む予定の所有者であること
- 新耐震基準に適合しているか、耐震改修工事で適合させること(耐震改修補助との併用ができる)
- 居間や主たる居室を中心に改修すること
- 環境省の「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」に登録された製品を使うこと(玄関ドアを除く)
県のページで補助制度のある市町村として挙がっているのは、室戸市・安芸市・宿毛市・馬路村・本山町・いの町・仁淀川町・日高村・津野町・四万十町・大月町の11市町村です。県が令和8年6月時点の情報としてまとめた省エネリフォーム補助制度の整理表でも、市町村は同じ顔ぶれでした。外壁の塗装という語は補助の説明にないため、断熱工事に付随する塗り直しの費用まで含めるかは、各市町村の窓口で工事内容を見せて確かめます。
出典:高知県・住宅断熱改修費補助金(2026年4月28日更新)、高知県・住宅の補助金【改修(リフォーム)】(2026年10月31日確認)
耐震化の支援と、県産材を使う改修の助成
県は市町村と協力して、昭和56年5月以前に建てられた住宅の耐震化も支援しています。木造住宅では、市町村から派遣された耐震診断士が診断し、上部構造評点が1.0未満の家を1.0以上に上げる設計・改修工事の費用が補助の対象です。県に登録した設計事務所・工務店との契約が条件で、補助の内容や金額は市町村ごとに違います。
高知市の場合は建築指導課が窓口で、令和8年度の耐震改修工事の補助は工事費の8割、1棟あたり125万円が上限です。壁を開けて補強する工事の後には外装の仕上げが必要になるため、塗り替えを考えている古い家では、耐震診断を先に受けて工事の順番を決めると足場を組む回数を減らせます。
県木材産業振興課の「こうちの木の住まいづくり助成事業」は、リフォーム部分に県内産の乾燥木材を使うことが条件で、補助は木材の使用量などに応じた積み上げ方式(上限100万円)です。外壁を塗るだけの工事では条件を満たしません。
出典:高知県・住宅耐震化促進事業(2026年10月5日更新)、高知市・住宅耐震改修費等補助金、高知県・こうちの木の住まいづくり助成事業(2026年10月31日確認)
高知市はリフォーム助成の終了を明記している
高知市住宅政策課のページには、「高知市住宅リフォーム助成事業(一般リフォーム助成)は,平成28年度で終了しました。」と書かれています。中心市街地を対象にしたまちなかリフォーム助成も同じ年度で終わり、それ以降に再開した案内はありません。
県が令和8年10月1日現在でまとめた空き家・がけ地関係の補助金一覧でも、高知市は民間空き家活用の欄が未実施になっています。市の住まいの補助で動いているのは耐震診断・耐震改修・除却・ブロック塀などで、外壁の塗り替えを目的にした制度は見当たりません。市の補助の詳しい内容と市内の塗装工事業の許可業者は、高知市の外壁塗装と助成金のページで紹介しています。
出典:高知市・住宅リフォーム助成事業の終了について、高知県・空き家・がけ地関係 補助金市町村別一覧表(R8年10月1日現在)(2026年10月31日確認)
県の補助がない地域で外壁の断熱を考えるなら国の事業
県のリフォーム補助の案内ページは、国の制度として「みらいエコ住宅2026事業」や「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」なども紹介しています。みらいエコ住宅2026事業のリフォームは、平成28年12月31日以前に新築された住宅で、窓などの開口部と外壁などの躯体の断熱改修を組み合わせることが条件です。
限度額は平成3年以前の住宅で100万円/戸または50万円/戸、平成4年〜平成28年の住宅で80万円/戸または40万円/戸です。外壁の断熱は断熱材の性能区分に応じて1立方メートルあたり44,000円・30,000円・15,000円・14,000円で計算され、塗装は補助対象の工事に入っていません。申請は登録された事業者が行い、交付申請の予約は遅くとも2026年11月16日まで、リフォームの申請額は2026年10月31日午前0時時点で予算の12%でした。
出典:みらいエコ住宅2026事業・リフォーム、同・躯体の断熱改修(2026年10月31日確認)
年2,600mmを超える雨と、1970年代築の多い一戸建て
高知地方気象台(高知観測所)の1991〜2020年の平年値と、令和5年住宅・土地統計調査の高知市の数字です。
| 項目 | 高知市 |
|---|---|
| 年降水量 | 2,666.4mm |
| 年平均気温 | 17.3℃ |
| 年間日照時間 | 2,159.7時間 |
| 年降雪深・最深積雪 | 1cm・1cm |
| 市役所から概略海岸線まで | 約10km |
| 居住世帯のある住宅 | 153,160戸 |
| 一戸建て(割合) | 83,490戸(54.51%) |
| 一戸建てで最も多い建築時期 | 1971〜1980年(15,560戸) |
雨量の多さに加えて日照時間も長く、外壁は水と紫外線の両方を受けます。塗膜より先にシーリングの切れやひび割れから水が入り込むことが多いため、見積もりでは目地と下地補修の扱いを確かめます。海岸線までの距離は市役所を基準にした概算で、一軒ごとの塩害を判断する値ではありません。
一戸建ては1970年以前が7,600戸、1971〜1980年が15,560戸あり、旧耐震の時期に建った家が多く残ります。県の断熱補助は新耐震への適合が条件なので、こうした家では耐震の状態を確かめることが、どの制度を使うにしても出発点になります。
出典:気象庁・高知の平年値、e-Stat・令和5年住宅・土地統計調査 第9-2表、国土地理院住所検索、Natural Earth海岸線(市役所基準の概算。2026年10月31日確認)
業者に連絡する前に決めておきたいこと
- 住んでいる市町村が、県の住宅断熱改修費補助金の窓口一覧に入っているかを確かめる。
- 塗り替えだけにするか、断熱や耐震の工事も合わせるかを決める。補助が絡むのは断熱と耐震の部分です。
- 補助を使うなら、交付の手続きが着工より前に必要かを窓口に聞く。高知市の耐震改修は工事前の交付申請が必要です。
- 自己資金で塗り替える場合は、洗浄・下地補修・シーリング・付帯部の範囲をそろえて複数社の見積もりを比べる。
台風で外壁が壊れたときは、契約によって火災保険の対象になることがあります。ただし国民生活センターは、経年劣化による住宅の損傷は自然災害などの事故による損害ではないため保険金支払いの対象にならないとしています。「補助金や保険で無料で塗れる」と訪問で勧められても、その場では契約せず、市町村の窓口や消費者ホットライン188に相談してください。
出典:国民生活センター・保険金が使えると勧誘する住宅修理の注意喚起(2026年10月31日確認)
よくある質問
高知県に外壁塗装だけを補助する制度はありますか?
県の住宅関連の補助は断熱改修・耐震化・空き家対策・再生可能エネルギー・県産材の住まいづくり・障害福祉の住宅改造で、外壁の塗り替えを目的にした県の制度は見当たりません。
県の住宅断熱改修費補助金は県内のどこでも使えますか?
使えるのは補助制度のある11市町村に住宅がある場合です。申し込みも県ではなく、その市町村の担当課に行います。
高知市で外壁の断熱に補助を受ける方法はありますか?
高知市は県の断熱改修補助の実施市町村に入っていないため、候補になるのは国のみらいエコ住宅2026事業です。窓などの開口部の断熱と組み合わせる必要があり、塗装は対象工事に入りません。
耐震改修と断熱改修の補助は一緒に使えますか?
県の住宅断熱改修費補助金は、耐震改修補助金との併用ができると案内しています。新耐震基準への適合が条件なので、古い家は耐震の工事と合わせて計画します。
古くなって色あせた外壁に火災保険は使えますか?
年数がたって傷んだだけの外壁は保険金支払いの対象になりません。台風などの災害で壊れたかどうかが分かれ目で、請求は加入者自身で行うのが基本です。
まとめ
高知県には外壁の塗り替えそのものに出る補助がなく、外壁に関わる県の制度は11市町村を窓口にした住宅断熱改修費補助金です。高知市はその窓口に入っておらず、市のリフォーム助成も平成28年度で終わっているため、塗り替えは自己資金を前提に、外壁の断熱を考えるなら国の事業の期限を確かめます。
雨が多く日差しも強い土地なので、塗料の種類と同じくらい、目地や下地の処理が仕上がりの持ちを左右します。昭和の一戸建てなら耐震診断を先に受け、補助の手続きの順番に合わせて外壁の工事を組み込んでください。
出典・確認日
確認日はいずれも2026年10月31日です。
- 高知県:住宅断熱改修費補助金、住宅の補助金【改修(リフォーム)】、住宅耐震化促進事業、こうちの木の住まいづくり助成事業、空き家・がけ地関係 補助金市町村別一覧表
- 高知市:住宅リフォーム助成事業の終了について、住宅耐震改修費等補助金
- 国など:みらいエコ住宅2026事業、国民生活センター
- 統計:気象庁・高知の平年値、e-Stat・第9-2表、国土地理院住所検索、Natural Earth海岸線(市役所基準の概算)
