本ページはプロモーションを含みます。
奈良県内で今住んでいる家の外壁を塗り替える場合、県の補助で費用を下げられる見込みは小さいと考えておいたほうがよさそうです。県の「スマートハウス普及促進事業」は蓄電池やエネファームなどの設備を対象にした補助で、外壁や断熱改修の区分はありません。県の「住宅・住まい」の分類に並ぶページにも、既存住宅の外壁を補助する県の制度は見当たりません。
奈良市でも、自宅の外壁塗装をそのまま補助する市の制度は確認できません。市の補助が外壁に関係しうるのは、「奈良市空き家・町家バンク」に登録された物件を改修するときと、奈良町エリアで道路に面した建物の外観を修理・修景するときです。このページで紹介している市のうち、自宅の塗り替えに使える市の補助がある市は0市です。
奈良市以外の県内市町村は、今後このページに順次追加していきます。それまでは、お住まいの市町村の住宅担当窓口で制度があるかを確かめてください。
奈良県・奈良市・国の制度の比較表
外壁の塗り替えと外壁の断熱のそれぞれで、どの制度が候補になるかを並べました。
| 地域・制度 | 自宅の外壁の塗り替え | 外壁の断熱改修 | 主な対象 | 補助の額 |
|---|---|---|---|---|
| 奈良市・空き家・町家バンク活用住宅支援補助金(改修費) | 外壁の記載なし(バンク登録物件のみ) | 外壁の記載なし | 東部地域の戸建空き家・奈良町地域の町家 | 1/2・上限50万円 |
| 奈良市・奈良町の修理事業 | 一般の住宅は対象外 | ― | 奈良町・奈良公園地区の歴史的風致形成建造物 | 80%・上限1,000万円 |
| 奈良市・奈良町の修景事業 | 一般の住宅は対象外 | ― | 奈良町都市景観形成地区の伝統的でない建物・門・塀 | 50%・上限800万円 |
| 奈良市・地域脱炭素移行・再エネ推進事業補助金 | 対象外 | 区分なし | 個人住宅の太陽光発電設備と蓄電池の同時設置 | 太陽光7万円×kW・蓄電池1/2 |
| 奈良県・スマートハウス普及促進事業 | 対象外 | 区分なし | 蓄電池・エネファーム・太陽熱利用・ZEH設備・V2H | 設備ごとの定額など |
| 国・みらいエコ住宅2026事業 | 対象外 | 窓などと組み合わせれば対象 | 平成28年12月31日以前に新築の住宅 | 上限40万〜100万円/戸 |
表は2026年10月9日時点の内容です。奈良町の2つの事業はどちらも道路に面した建物に限られ、区域の外では使えません。
奈良県の補助は省エネ設備が中心
県の「スマートハウス普及促進事業(令和8年度)」で補助されるのは次の設備です。
- 定置用リチウムイオン蓄電池:補助率1/3、20万円まで
- 家庭用燃料電池(エネファーム):南部東部地域11万円、それ以外の地域8万円
- 太陽熱利用システム:強制循環型9万円、自然循環型3万円
- ZEH設備:20万円
- V2H:南部東部地域13万円、それ以外の地域10万円
申込受付期間は令和8年6月15日から12月18日までの先着順ですが、県は7月29日9時時点で申込が予算額の約99%に達したと公表しており、今申請できるのは太陽熱利用システムだけです。申込後に届く「登録完了通知」を受けてから設備の発注・契約・施工に入る決まりなので、先に工事を始めると対象から外れます。
外壁の塗装や外壁の断熱改修に当たる区分は、この事業にはありません。県の住宅関連のページで省エネ住宅に触れているのは、県内の工務店などが参加する「奈良県省エネ住宅推進協議会」の紹介で、個人向けの改修補助ではありません。
出典:奈良県・スマートハウス普及促進事業、奈良県・住宅・住まい(2026年10月9日確認)
奈良市の補助は空き家・町家と奈良町に限られる
奈良市の「住宅耐震・バリアフリー」の分類に並ぶのは、耐震診断・耐震改修・ブロック塀撤去の補助と、バリアフリー・耐震・省エネ改修に伴う固定資産税の減額です。外壁の塗り替えを補助する制度はこの中にありません。
空き家・町家バンク活用住宅支援補助金は、バンクに登録された東部地域(田原、柳生、大柳生、東里、狭川、月ヶ瀬、都祁)の戸建空き家と、奈良町地域の町家が対象です。改修費補助は所有者か利用希望者のどちらか一方が使え、補助対象経費の2分の1を50万円まで受けられます。要綱は改修を「機能の回復又は向上のために行う修繕、模様替え又は設備改善」と定めていて、外壁や塗装という語は出てきません。交付申請の後に改修すること、年度内(3月31日)に事業を終えることが条件です。
奈良町の外観の補助は、町並み保存と景観の誘導を目的としたものです。修理事業は歴史的風致形成建造物で道路に面したものを、修景事業は奈良町都市景観形成地区の伝統的でない建物や門・塀で道路に面したものを対象にしています。
奈良市の耐震改修工事補助(昭和56年5月31日以前の一戸建て、費用の1/3・限度額50万円)は、令和8年度の募集が3件の先着順で、受付は11月30日までです。耐震の工事に合わせて外壁を直す場合も、塗り替えの費用そのものを補助する制度ではありません。
詳しい条件と申請の流れは奈良市の外壁塗装と助成制度のページにまとめています。
出典:奈良市・住宅耐震・バリアフリー、奈良市・空き家・町家バンク(活用住宅支援補助金)、奈良市・奈良町の町並み保存と景観の誘導のための補助金制度について、奈良市・既存木造住宅耐震改修工事補助金交付事業(令和8年度)(2026年10月9日確認)
外壁の断熱は国のみらいエコ住宅2026事業
県と奈良市の省エネ補助はどちらも設備が対象で、壁に断熱材を入れる工事を補助する区分はありません。外壁の断熱を検討するなら、国の「みらいエコ住宅2026事業」が候補になります。窓などの開口部と外壁などの躯体の断熱改修を組み合わせるのが前提で、塗装は補助対象工事に含まれません。
登記事項証明書で平成28年12月31日以前の新築と確認できる住宅が対象です。平成3年以前に建った家は上限100万円/戸または50万円/戸、平成4年〜平成28年の家は80万円/戸または40万円/戸の区分で、外壁の断熱材は性能に応じて1立方メートルあたり44,000円・30,000円・15,000円・14,000円で計算します。
申請はみらいエコ住宅事業者が行い、施主は直接申請できません。交付申請の予約は遅くとも11月16日まで、着工は遅くとも2026年12月31日までで、予算の上限に達した時点で締め切られます。リフォームの申請額は2026年10月9日午前0時時点で予算の9%です。奈良市で一戸建てが最も多い1981〜1990年築の家は平成3年以前の新築に当たり、上限の大きい区分を使える可能性があります。
奈良市の空き家・町家バンクの補助は、国や県の補助を受ける経費を対象経費から除くと定めているため、同じ工事に重ねて使えるかは事前に住宅課へ確かめてください。
出典:みらいエコ住宅2026事業・リフォーム、同・躯体の断熱改修(2026年10月9日確認)
奈良の気候と住宅の築年数
気象庁の観測所「奈良」の1991〜2020年の平年値では、年降水量は1,365.1mmです。年平均気温は15.7℃で、日最高気温の平均20.9℃と日最低気温の平均11.5℃の開きが大きく、外壁材やシーリングが毎日のように伸び縮みします。年間日照時間は1,835.8時間、平均相対湿度は68%、平均風速は2.2m/s、年降雪深は5cm、最深積雪は3cmです。市役所から概略海岸線までの計算値は約35kmで、一軒ごとの塩害の判断には使えない概算です。
寒暖差が大きい内陸の気候では、モルタル壁のひび、サイディングの目地の切れ、日当たりのよい南面や西面のチョーキングが点検のポイントになります。
令和5年住宅・土地統計調査で、奈良市の居住世帯のある住宅は156,020戸、一戸建ては85,710戸(54.94%)です。一戸建てで最も多いのは1981〜1990年築の16,410戸、次が1971〜1980年築の15,090戸で、築35年を超える家が厚い層をつくっています。
| 項目 | 奈良市 |
|---|---|
| 年降水量 | 1,365.1mm |
| 年降雪深・最深積雪 | 5cm・3cm |
| 日最高・日最低気温の平均 | 20.9℃・11.5℃ |
| 居住世帯のある住宅 | 156,020戸 |
| 一戸建ての割合 | 54.94% |
| 一戸建てで最も多い建築時期 | 1981〜1990年(16,410戸) |
出典:気象庁・奈良の平年値、e-Stat・令和5年住宅・土地統計調査 第9-2表、国土地理院住所検索、Natural Earth海岸線(2026年10月9日確認)
見積もりを頼む前に整理しておくこと
使う制度によって、業者に伝える内容と契約のタイミングが変わります。
- 空き家・町家バンクの物件なら、交付申請の後に改修する流れと年度内の完了を最初に伝え、外壁の修繕が対象になるかを見積書を持って住宅課住宅政策係に確かめる
- 奈良町で外観を直すなら、対象エリア図で区域を確かめてから担当課に相談する
- 外壁の断熱も考えるなら、依頼先がみらいエコ住宅事業者に登録しているかを聞く
- 補助を使わない塗り替えなら、足場・付帯部・下地補修・シーリングの範囲をそろえて複数社の見積もりを並べる
台風や大雨などで外壁が壊れた場合は、契約の補償内容によって火災保険が使えることがあります。国民生活センターは、経年劣化による損傷は保険金支払いの対象にならないとしており、請求は加入者自身で行うのが基本です。うその理由で請求すると保険金詐欺に当たるおそれもあります。「県や市の助成金で塗装が無料になる」と訪問で勧められたら契約を急がず、市町村の窓口か消費者ホットライン「188」に相談してください。
出典:国民生活センター「保険金を使って自己負担なく住宅修理ができる」と勧誘されてもすぐに契約しないようにしましょう!(2020年10月1日公表。2026年10月9日確認)
よくある質問
奈良県に外壁塗装の補助はありますか?
県のスマートハウス普及促進事業は蓄電池などの設備が対象で、外壁や断熱改修の区分はありません。県の住宅関連のページにも、既存住宅の外壁を補助する県の制度は見当たりません。
県のスマートハウス普及促進事業は今から申し込めますか?
7月29日9時時点で申込が予算額の約99%となり、申請できる設備は太陽熱利用システムだけです。受付は12月18日までですが、予算額に達し次第終わります。
奈良市で自宅の外壁を塗り替えると補助は出ますか?
市の住まい関連の制度一覧に、自宅の外壁塗装を対象にした制度はありません。補助が関係しうるのは空き家・町家バンクの登録物件と、奈良町の道路に面した建物に限られます。
空き家・町家バンクの改修費補助で外壁を直せますか?
要綱の改修は「修繕、模様替え又は設備改善」で、外壁や塗装の語はありません。対象になるかは、交付申請の前に住宅課住宅政策係へ確認してください。
外壁に断熱材を入れる工事に使える補助はありますか?
県と奈良市には外壁の断熱の補助がなく、国のみらいエコ住宅2026事業が候補です。窓などの開口部と組み合わせることが条件で、塗装は対象になりません。
まとめ
奈良県の補助は蓄電池や太陽熱利用などの設備が中心で、今ある家の外壁塗装や外壁の断熱は対象外です。奈良市も自宅の塗り替えに使える制度は見当たらず、空き家・町家バンクの物件と奈良町の外観の修理・修景に限られます。
寒暖差の大きい奈良では、築35年を超える家のひびや目地の傷みを早めに点検してもらうことが大切です。断熱まで考えるなら国の事業の期限を確かめ、塗り替えだけなら範囲をそろえた相見積もりで比べましょう。
出典・確認日
確認日はいずれも2026年10月9日です。
- 奈良県:スマートハウス普及促進事業、住宅・住まい、地域材を活用した省エネ住宅の普及について
- 奈良市:住宅耐震・バリアフリー、空き家・町家バンク、奈良町の補助金制度、地域脱炭素移行・再エネ推進事業補助金、耐震改修工事補助金(令和8年度)
- 国など:みらいエコ住宅2026事業、国民生活センター
- 統計:気象庁・奈良の平年値、e-Stat・第9-2表、国土地理院住所検索、Natural Earth海岸線(市役所基準の概算)
